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Channel: あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ
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聴覚過敏とは?

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聴覚過敏とは?
聴覚過敏とは、日常の環境音などが過度に大きく聞こえる症状で、不快感を伴います。

特に不快感を起こしやすい音の種類は?
すべての音に過敏に反応してしまうという方よりも、ある特定の音がうるさく聞こえるという方の方が多いです。特に多い音の種類としては、食器がぶつかる音、金属音、TVの音などが多いようです。

原因になる病気は?
耳の病気では、急性低音障害型感音難聴、突発性難聴、メニエール病などの内耳性難聴の一つの症状であることもありますし、明かな難聴を伴わない、原因不明のものもあります。耳以外の原因としては、抑うつ状態などがあります。

耳鳴りとの関連は?
耳鳴りも伴うことが多いといわれています。

リクルートメント現象(補充現象)との関連は?
内耳性難聴ではリクルートメント現象(補充現象)といって、音の大きさの変化に敏感になります。内耳の有毛細胞の障害で起こると考えられている現象です。これが聴覚過敏の原因と考えられるのが理にかなっていると、一見すると思われるのですが、必ずしもリクルートメント現象があれば聴覚過敏があるわけではないですし、逆に聴覚過敏があるとリクルートメント現象が必ずあるというわけでもないのです。
聴覚過敏は、内耳のみならず脳の働きも関係している可能性が高いと思われます。

治療は?
難聴を伴う聴覚過敏、特に急性低音障害型感音難聴やメニエール病、突発性難聴に対してはまずは原因疾患の治療を行います。ただし、聴力が改善した後、あるいは固定した状態で聴覚過敏だけが残る場合の治療は、まだ確立されたものがありません。耳鳴り同様、音響療法とカウンセリングが有効という医師もいます。
耳栓を使用される方も多いようですが、聴覚過敏に耳栓が有効かどうかの研究は、あまりないようです。耳栓にもある特定の周波数を抑えるものがあり、これが有効である可能性はあります。

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もうすぐ冬です

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山形は紅葉のピークもとうに過ぎて、雪の季節を迎えようとしています。

(耳鼻科に関するお話しは今回はお休み。写真ネタのみです。)

音響性聴覚障害

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耳についてよくある質問に、「携帯型音楽プレーヤー(iPodやケータイ、スマートフォンなども含む)で聞こえが悪くなることがありますか。」というものがあります。普段から音楽をイヤホンやヘッドホンで聴いている本人が心配していることもありますが、家族が心配して相談することもあります。そんなわけで、今回は音による聴覚障害の話。
一般に90 dB SPL以上の音を聴き続けると、難聴になる可能性があるといわれています。90 dB SPLというのは工事現場や地下鉄の車内の音の程度で、携帯型音楽プレーヤーの最大出力は充分それを超えます。通常の環境ではそうそうボリューム上げないと思いますが、騒音のある環境では、つい大音響にしてしまいがちになるので要注意です。
その他、音楽関係でいうとコンサート難聴とかディスコ難聴、あるいはロック難聴というのがあります。
これらを急性音響性外傷といいます。原因となる音の大きさの上限は130dB SPLでそれはジェット機の爆音のレベルです。急性音響性外傷では、音の大きさ、音を聞いた時間、個人差やその時の体調によっても、聴覚が障害される程度が変わってきます。したがって例えば同じコンサートを聴いていても、全員が難聴を発症するわけではありませんし、同じ人が以前は大丈夫であった音量で聞いたとしても、コンディションによって難聴を発症したり、何事もなかったりすることもあるわけです。

それよりも上のレベル、130 dB SPL以上の音を聞くとなると、これは耳元で銃が暴発するなどの事故のケースとなります。このレベルになりますと例え短時間の暴露であっても難聴が必発します。

以上が急に聞こえなくなるタイプの音響性聴覚障害ですが、慢性的に進行していくのは慢性騒音性(職業性)難聴があります。

音響性聴覚障害は急性のもので軽ければ比較的治りやすいのですが、難聴の重いケースや慢性的に進行したケースでは治りにくいため、予防が大切です。具体的には「音量の大きい音楽を長時間聴かない。」、「寝不足、飲酒した状態で大音響の音楽を聴かない。」「騒音下で仕事をする場合は耳栓を着用する。」などの注意が必要です。

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明けましておめでとうございます。

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昨年中は、多くの方にご訪問いただきまして、
どうもありがとうございます。

今年も力の入った記事を書いていこうと思っておりますので
あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院ともども、
なにとぞよろしくお願いします。

鼻水の話

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さて今回は鼻水はどこから来て、どこへ行くのかという話。鼻水って鼻の中でズルズルいってるのも不快ですけど、垂れてくるのも格好悪かったり不愉快だったり。あまり良いイメージのない鼻水ですけれども、何の役に立っているのか、また鼻水の量ってどこで調整しているのか、そんなことも含めてお話したいと思います。

その前に鼻の働きというのはいくつかあるのですが、ご存じでしょうか?
一つには呼吸の働き。鼻は気道の一部をなすわけですが、空気の流れに対する抵抗値は鼻の中が一番大きくて、全気道抵抗の半分を占めます。このことにより深くゆったりした効率的な呼吸が保てるのです。
二つ目の働きは下気道の防御。空気を加湿したり体温に近づけたり、異物や病原体を除去したりと、いわばエアーコンディショナーとフィルターとしての役割です。
そして三つ目の働きは、嗅覚です。嗅覚は食物を摂ったり、危険を察知したりするのに重要です。
以上、「呼吸」、「下気道の防御」、「嗅覚」の3つが鼻の働きです。

さて、厄介者と思われがちな鼻水ですが、鼻の働きの2つ目、「下気道の防御」のために不可欠なものなのです。鼻水があることによって外気を加湿することが出来るし、塵や病原体を吸着して、さらに鼻の粘膜にダメージを与えないように保護しつつ流し去ることも出来るのです。

ここで最初に提示しました疑問、鼻水はどこから来て、どこへ行くのかという話に戻りたいと思います。鼻水は鼻腺(びせん)というところで作られます。鼻腺は粘膜表面の下、粘膜固有層にあります。サラサラの成分を作る漿液腺とネバネバの成分を作る粘液腺があります。鼻水は必要に応じて鼻腺から粘膜表面へと分泌されるわけです。鼻水の量を調整するのは、主として三叉神経と副交感神経の働きです。三叉神経は鼻の中の物理的あるいは化学的な刺激、温度の変化などを察知して、そのシグナルを脳幹へと伝達します。その情報は上唾液核へと伝えられ、そこから副交感神経が鼻腺へと分泌を促すシグナルを送ることによって鼻水が出るのです。
粘膜に分泌された鼻水は、一部は吸気を加湿するのに使われ、一部は後鼻孔を通じて咽へと落下、さらには気づかないうちに嚥下して食道へと流れ落ちていくのです。
鼻水、あるいは鼻汁が咽に流れ落ちる現症を後鼻漏(こうびろう)といいますが、実は正常な状態でも起きていることなのです。ただし、意識するのは病的に多い時とか、粘度が高くなって咽の違和感や咳の原因になっている時です。病的に多くなるのはアレルギー性鼻炎、粘度が高くなるのは副鼻腔炎で起こることが多いです。
また分泌された鼻水、鼻汁を後鼻孔へと輸送するのは粘膜の粘液線毛運動という働きなのですが、風邪の鼻炎などでこの働きが障害されると鼻閉や鼻汁過多の原因となります。

さて、鼻水がどこから来てどこに行くのか、鼻水がどういう役割を果たしているのか、どんな仕組みで制御されているのかということを簡単に解説してみました。
鼻炎などで鼻水が止まらなくなると、不具合を嘆く訳なのですが、鼻水は元々必要なもの。鼻炎ではその制御がちょっとだけうまくいかなくなっているだけ、ということをご理解いただきたいのです。

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医院のサイトを更新しました!

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あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院のサイト http://jibikkuma.jp/ を
更新しました! といっても、PCやMacからアクセスしても変わっていません。

iPhoneから、アクセスすると画面のようなiPhone専用サイトに自動で移動する様に
したのです。


java scriptというプログラムで振り分けていますが、自分でスクリプトを
書いたのではありません(^^ゞ

実はネットで検索してコピペ。便利な時代になったものです。

今年は大雪

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今年は雪が多く、どこもかしこも雪で埋もれています。

先週はわだちになった医院前の道路も、除雪車が綺麗に掃いていってくれたんですが、
もうまた、圧雪状態に逆戻り。

(写真ですけど、手前が自前の除雪車"ボビー"。奥の大きいのは道路を掃いて
いった本格的なホイールローダーです。)

道路の除雪の様子をYouTubeに投稿しましたので、興味のある方はどうぞ(^o^)


ちなみに、マイ除雪車"ボビーの勇姿はこちらから。

毎日小学生新聞

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毎日小学生新聞の取材で、鼻水がなぜ出るのかということについて解説しました。
ご紹介が遅れましたが、2月5日に記事となりました。
記事の内容は現在ネットでも見ることが出来ます。
毎日小学生新聞 きょうのなぜ。:なぜ鼻水がでるの?

興味のある方はぜひリンク先の記事をご覧になって下さい。

スギ花粉症~初期治療について〜

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私の住む山形市のスギ花粉飛散開始は、例年2月下旬から3月初旬の間。今年は厳冬、大雪となっていますが、2月も下旬となりいくらかは暖かくなってきました。だんだんと良い季節に近づいてきていますが、それに伴って花粉症の方は、逆に憂鬱になるかも知れません。
山形市では、まだスギ花粉飛散開始には至っていません。飛散開始の時期というのは気温の上昇や積雪量などによって前後して、今年のように厳冬・大雪の年は遅くなる傾向にあります。
しかし、油断してはいけないのは、花粉として観測される以前に空気中を漂い出す、スギアレルゲンそのものの存在です。同じ花粉症の方でも敏感さは異なり、多くの方は花粉がある程度飛散してから症状が出始めますが、少数ながらごくわずかの抗原量で発症する方がいらっしゃいます。スギ花粉症には、毎年症状が出始める時期よりも少し早めに抗アレルギー薬を飲み始める「初期治療」が有効ですが、ごくわずかな抗原量で発症する方の場合は、花粉飛散開始を待って内服し始めたのでは遅いということになります。

また、スギ花粉の飛散開始時期は地域によっても異なります。当地、山形では関東からは3週間、お隣の宮城県よりも2週間近く遅れて花粉が飛び始めます。ですから、山形で症状が出なくても、出張や旅行などで出かけることによって発症する方も多いです。そこで、花粉が早く飛び始めるところへ出かける予定が予め分かるのであれば、その数日前から抗アレルギー薬を飲み始めることを勧めています。

今年のスギ花粉の量ですが、例年よりやや少なめと予想されています。1シーズンのスギ花粉の量は前年夏の気温、前年の花粉飛散数、飛散開始後の気象条件などによって、多くなったり少なくなったりします。飛び始めてみないと分からないところもありますし、たとえ花粉の量が半分になっても、症状まで必ずしも半分になるわけではないですから、やはりこれからの時期は用心すべきだと思います。具体的には、「早めに耳鼻科を受診して初期治療のための薬を処方してもらい、いつから内服を開始したら良いかアドバイスを受けること。」、「テレビ、新聞、ネットで花粉情報をチェックして花粉の多い日は極力外出を避けたり、洗濯物も部屋干しにしたりすること。」、「帰宅後はよく花粉を払い落としてから家に入ること。」などをおすすめしたいと思います。

今後も、当ブログではスギ花粉の飛散状況や花粉症の患者さんに役立つ情報を書いていきたいと思いますので、時々チェックしていただけると嬉しいです。

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急逝低音障害型感音難聴とは?

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内耳の障害が原因で急に聞こえが悪くなったり、耳がつまった感じになる病気です。原因は内リンパ水腫といわれていますが、ストレスや過労が引き金になって起こることが多いです。数日から数週で治る方が多いのですが、長引いたり、繰り返したりすることもあります。

発症のメカニズム

音は空気が振動することによって伝わり、耳の中では物理的なエネルギーとして最初は捉えられます。これを神経の興奮という電気的なエネルギーに変換するのが内耳の役割です。

内耳は外側に骨迷路、その側には膜迷路という2重の構造になっています。骨迷路の中には外リンパ液が、膜迷路の中には内リンパ液が入っていて混じり合わない様になっています。

急性低音障害型感音難聴では内リンパ液の量が過剰になると膜迷路が膨らんでしまったり、膜迷路に小さな穴があいたりして神経を興奮させるエネルギーを上手く作れなくなってしまうのです。
低い音だけ、聞こえが悪くなるのは、内耳の中でも低音を感じる頂回転付近が特に、内リンパ水腫の影響を受けやすい構造になっているからです。

発症しやすいのは?

当院のデータによりますと全体の7割が女性で、3割が男性でした。一般的にも女性に多いということが言われています。年齢層では30代から40代に多い傾向があります。季節的には春から秋にかけて多く、冬は少ない傾向があります。



症状は?
耳がつまる感じが最も多く、次いで難聴、耳鳴り、自分の声が響く、聴覚過敏などがあります。片側だけのことも両耳のこともあります。軽いめまい感を伴うこともあります。

治療法
お薬による治療が中心となります。多くの場合、入院は必要ありませんが、難聴が高度である場合や、治療しているにもかかわらず、難聴が進行する場合には入院が必要になることもあります。
浸透圧利尿剤:イソバイド、メニレットゼリーなどがあります。内リンパ水腫の軽減に効果があります。
ビタミンB12製剤:メチコバール。内耳の代謝を助けます。
ATP製剤:アデホス。内耳のエネルギー源となります。
ステロイドホルモン:プレドニンなど。内耳の炎症を取り除いたり、過剰な免疫反応を抑えたりします。

日常注意することは?
ストレスをためないこと。
睡眠、休息を充分は充分にとりましょう。
少し汗ばむ程度の有酸素運動をするようにしましょう。
水分補給を忘れないようにしましょう。
(脱水は症状を悪くする可能性があります。)

予後
多くの場合、数日から数週間以内で治りますが、中には長引くタイプ、繰り返すタイプもあります。この疾患から、同じ内リンパ水腫が原因で起こるメニエール病に移行することもあります。




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スギ花粉症の方へ。

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スギ花粉症とは?
空気中の抗原を繰り返し吸入することによって、本来は無害なものにアレルギー反応を示すようになるのがアレルギー性鼻炎で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状です。アレルギーの原因がスギ花粉が原因の場合はスギ花粉症といわれます。

発症のメカニズム
スギ花粉を繰り返し吸入することによって、血液中にIgE抗体が増えていきます。IgE抗体がある一定量を超えるまでは無症状ですが、一定量を超えた状態で再びスギ花粉を吸入すると、鼻の粘膜でアレルギー反応が起こるようになります。鼻の粘膜の下には肥満細胞という免疫細胞があって、これからヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質が分泌されます。ヒスタミンはくしゃみや鼻水、鼻づまりを誘発し、ロイコトリエンは特に鼻づまりを起こします。

スギ花粉症の有病率

最近の報告によると、アレルギー性鼻炎は39.4%、スギ花粉症だけでも26.5%の有病率で、近年増加傾向にあるとのことです。国民の4人に一人はスギ花粉症ということになります。

治療法

☆お薬による治療
抗ヒスタミン薬:主にくしゃみ鼻づまりを押さえます。
抗ロイコトリエン薬、トロンボキサンA2受容体拮抗剤:主として鼻づまりを改善します。
ステロイドホルモン:アレルギー全般を抑え、炎症を制御します。点鼻と内服があります。

☆下鼻甲介焼灼術(かびこうかいしょうしゃく術)
鼻炎の鼻づまりの原因は鼻甲介の腫れです。そのうちでも、特に腫れやすい下鼻甲介を、高周波で焼いてボリュームを減らすことによって、鼻の通りをよくすると同時に、くしゃみ鼻づまりも抑えます。

☆脱感作療法(だつかんさりょうほう)
・スギ花粉の治療用エキスを皮下注射することによって、IgE抗体とは逆にアレルギー反応を抑える別の種類の抗体を作っていきます。免疫療法、減感作療法といわれることもあります。
・注射するエキスは最初は低濃度のものを使いますが、半年間ほどかけて、徐々に高濃度にしていきます。
・最初の半年間は週1回、次の半年間は2週に1回、1年を過ぎたら一月に1回の頻度で治療します。最低でも2~3年の治療期間が必要です。
・アレルギーを根本から治していく唯一の治療法であり、薬の治療が不要になる、あるいは減量することが出来るようになります。
・副作用としては、ごくまれにアナフィラキシーショックという強いアレルギー反応が現れて血圧が下がったり、呼吸困難になったりすることがあります。この反応は注射後30分以内に起こることが多いので、注射後30分間は帰宅せずに、院内にて安静にしていただく必要があります。
・テレビなどで舌下減感作療法が紹介されることがあります。これは注射に替わる画期的な方法なのですが、まだ研究中の段階で保険外診療となり、当院では行っておりません。

日常注意することは?
アレルギー性鼻炎の症状を軽減するためには、
・バランスの良い食事を心がけること。
・タバコ、アルコールは控えること。
・適度に運動すること。
・ストレスは上手に解消すること。
・規則正しい生活を心がけ、睡眠を充分に取ること。
などが有効と言われています。不摂生やストレスは鼻粘膜を軟弱化して、アレルゲン(抗原)も受け付けやすくしてしまいます。アレルゲンを受け付ける機会が増えれば発症もしやすいし、既に発症している人は重症化しやすくなります。暴飲暴食やタバコ、夜遊びなどでストレスを解消している人はどうしたら良いか?あまりにストイックな生活はそれ自体がストレスになるとすれば、それはなかなか難しいのですが、少しずつ生活習慣を変えていくしかないでしょう。

また花粉症では特に、
・花粉情報に注意する。
・マスク、めがねを着用する。
・帰宅後、服を払い、うがい、洗顔。
・風の強い日は窓を開けない。
・洗濯物は室内に干す。
・外出時の上着は、毛やフリースなどの起毛してあるものを避ける。
などを心がけて、極力花粉を吸ったり浴びたりしないようにすることが重要です。

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ようやく春らしくなってきました

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長すぎた冬もようやく終わり、春到来です。
春といえばスギ花粉症の方にとってはつらいシーズンなわけですが、
今年は元々の花粉の量が少なめであったのと、低温や大雪の影響で
飛散開始も例年よりも遅くなったおかげで、まだ大量飛散となった
日はありません。それに伴い例年の今頃のように重症となっている
方も少ないのは幸いなことだと思います。

ただし、スギの木に今年の分として準備され、まだ飛散に至っていない
花粉も残っていますから、まだまだ油断は禁物。

スギ花粉症の方は外出の際はマスクや帽子、めがねで予防するのが
良いと思います。

そして、症状がまだ軽くても早めに耳鼻科を受診されることをお勧め
したいと思います。

スギ花粉症は「くしゃみ」、「鼻水」、「鼻づまり」の他に、
咽の痛みや微熱、倦怠感など風邪と紛らわしい症状を起こすこともあります。
また、しつこい咳や咽のイガイガ感などが鼻の症状よりも強く出ることも
あるので要注意です。

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スギ花粉は今週がピークか。

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昨日は外来が混雑しまして、待ち時間も長くなりました。
受診された方にはご迷惑をおかけしました。
いつもより混雑した理由はといいますと、何といってもスギ花粉の飛散です。


グラフは山形県衛生研究所(山形市)でカウントしている花粉のデータです。
9日を境に急に花粉が多くなっていることが、分かります。
それに伴い、スギ花粉症を発症する方、重症化する方が多くなったようです。

さて、これがいつまで続くかということになりますが、それは木に
どれだけ花粉が残っているか、今後の天気がどうかなどで左右されます。
今シーズンは木に準備されていた花粉の量は例年よりも少なめでしたが
これまでほとんど飛んでいませんから、もう数日は花粉を飛ばす余力が
あるとは思います。今週がピークで、あとは徐々に減って、例年どおり
ゴールデンウイーク頃には終息するのではないでしょうか。

花粉症の方は帽子やマスク、うがいなどの自衛を忘れずに。
そして、我慢せずに早めに耳鼻科を受診しましょう。

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スギ花粉はそろそろ終息

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山形市のスギ花粉の飛散状況ですが、5月に入ってからは減少傾向にあり
そろそろ重症の方以外は症状のあまり出ないレベルになりました。

替わってイネ科雑草は開花が始まってきました。今後はイネ科雑草花粉症の方が
要注意の時期となります。

イネ科雑草は何種類もあり、開花時期は5月から7月頃がピークです。
スギ花粉症と重複している方も多く、花粉症の方は自分の症状の出る時期を
良く把握しておき、症状の出る時期は薬などで治療することと、
花粉を極力吸わないように気をつけることが大切です。


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副鼻腔のイラスト

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副鼻腔炎という病気がありまして、いわゆる蓄膿症なのですが、病変が顔面の骨の中にありますので、患者さんに説明しても分かってもらいにくいものです。
そこでイラスト入りの説明書を作ろうと思い、フォトショ、イラレを久しぶりに起動してがんばっているのですが、数週間ああでもないこうでもないと悩みながらここまで仕上げました。

ちょっと顔が怖いかな(^0^;)

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鼻出血の統計

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最近、とある雑誌へ鼻出血に関する記事の投稿を依頼されたのですが、ついでに当院を受診された鼻出血の患者さんについて調べてみることにしました。といっても、カルテを一冊一冊詳細に見直したわけではなく、データベースから鼻出血で受診された方をピックアップしての検討です。

まず、男女比ですが、漠然と男性の方が多いかなと思っていたのですが、予想通りの結果で男性54%、女性46%でした。

続いて、年齢別・性別分布を見てみました。

男女とも子どもに多いのは予想通りで、これは子どもは遠慮なく鼻をほじるせいだと思うのですが、
興味深いのは20代から40代の女性の患者さんの少ない点です。50代以上になると男女差がなくなるところを見ますと、もしかしたら女性ホルモンであるエストロゲンの血液凝固亢進作用が関係しているのかも知れません。


もう一つ、鼻出血の月別患者数を検討してみました(上段)。年ごとに色分けして重ね合わせた棒グラフにしましたが、年ごとにばらつきはあるものの5〜6月にかけて多く、10~12月は少なくなっています。鼻出血はアレルギー性鼻炎に伴うことが多く、とすればアレルギー性鼻炎の中では最多を占めるスギ花粉症が多くなる3〜4月にかけて多くなるのではと予測していましたので、ちょっと意外な結果です。
5〜6月にかけて鼻出血が多くなる理由を考えてみて、空気の乾燥が関係しているのではと推測してみました。そこで山形市の月別平均湿度を見てみますと(下段)、湿度が下がるのは3月から6月にかけてと鼻出血の多発時期に少し先行はしますがほぼ一致しているように思います。
比較的湿度の高い1月、2月、7月、9月にも鼻出血が多いのですが、この時期は冷暖房を使うことが多いので、エアコンによる室内の空気の乾燥が、もしかしたら発症に関係しているのではないかと想像しています。

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急性副鼻腔炎

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今回は自作のイラストを使って、急性副鼻腔炎についてお話ししたいと思います。

我々の顔面の骨の中には、いくつかの空洞があります。額の中、目の内側、頬の中と、図には表しませんでしたが鼻腔の真後ろにもあります。それぞれ前頭洞(ぜんんとうどう)、篩骨洞(しこつどう)、上顎洞(しこつどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)といいます。


副鼻腔と鼻腔との間には小さな穴が開いています。自然孔というのですが、その役割は、副鼻腔へ新鮮な空気を送り込むこと、副鼻腔の中の分泌物や異物を鼻腔へと送り出して、副鼻腔内をきれいに保つことにあります。

鼻風邪などでウイルスや細菌が鼻腔に侵入しますと、粘膜が炎症を起こし、副鼻腔への通路である自然孔が塞がってしまいます。
自然孔が閉塞すると、副鼻腔粘膜が機能不全を起こし、粘膜の自浄作用が損なわれ炎症を起こします。
また、直接ウイルスや細菌が副鼻腔まで侵入して、炎症を起こすこともあります。
炎症を起こした副鼻腔粘膜により、ますます自然孔は塞がり、ますます炎症が治りにくくなるという悪循環を生じやすいです。

急性副鼻腔炎の症状としては、鼻づまりと黄色く悪臭を伴った鼻汁、後鼻漏(鼻汁が咽に落ちること)、頬や目の奥、額などの顔面の痛みなどです。

急性副鼻腔炎は風邪に続発して起こることが多いですから、比較的高頻度に見られる病気です。
慢性化すると、鼻づまりや後鼻漏が続いてしまい、手術が必要となることもあります。

今回は、急性副鼻腔炎についてお話してみました。顔面の中は目に見えないですから、ちょっとイメージしづらいのですが、ごくありふれた病気です。
今かかっているという方や、興味があって知りたいという方のお役に立てたら幸いです。

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鼻水の話

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鼻水が止めどもなく流れる時、患者さんは、「もう鼻なんか取って下さい!」と訴えることがあります。でも、鼻は体にとってはなくてはならないものですし、鼻水にだって重要な役割があるのです。
そんな鼻や鼻水の役割と、花粉症や鼻風邪で鼻水が多くなるのはどうしてかということを、スライドショーとアニメーションにしてみました。

YouTubeへのリンクです。どうぞご覧下さい。



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鼓膜に穴が開いたら? 〜鼓膜穿孔について〜

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鼓膜に穴が空いた状態を、鼓膜穿孔(こまくせんこう)と言いますが、大きく分けて二通りの原因で起こります。一つには中耳炎によるもの、もう一つは外傷によるものです。

中耳炎で鼓膜穿孔の起こる機序ですが、
1.カゼをひいた時に耳管を通じて鼻の奥から中耳へと炎症が広がります。
2.中耳に膿が貯まり始めます。
3.中耳腔が膿で満タンになると、行き場所を失った膿は鼓膜を破って外耳道へと流れ出します。これが、いわゆる”耳だれ”です。
4.中耳の炎症が治まり、膿も大部分流れ出した後には鼓膜の穴は自然に閉じますが、炎症を繰り返すとやがては閉じなくなってしまうのです。


外傷による鼓膜穿孔で多いのは、耳搔きによるものと、平手打ちによって外耳道に風圧が加わって起こるものです。
耳搔きの場合は、耳搔きの途中でペットや子どもがぶつかって、鼓膜まで突いてしまうといくケースが多いです。この場合は鼓膜の穴だけで済めばいいほうですが、さらに奥にある耳小骨や蝸牛まで傷めてしまうこともあります。
平手打ちによる鼓膜穿孔というのも意外と多いのですが、幸いなことに比較的軽いケースが多いです。
いずれにしても外傷による鼓膜穿孔というのは、もともと健康であった中耳に起こるものですから、感染さえ起こさなければ自然に閉じるものが多いです。

鼓膜に穴が開いたままの場合の症状は、耳だれと難聴です。
通常、耳の穴から水が入ったとしても、鼓膜がバリアになって中耳にまでは水が浸入しないようになっているのですが、穿孔があればここを通って病原体を含んだ水が中耳へと到達してしまいます。中耳の粘膜というのは本来無菌状態であるべきところなので、ここに病原体が侵入することにより炎症を起こして、耳だれになってしまうのです。
また、鼓膜に穴が開いていると聞こえが悪くなるのですが、これは鼓膜に開いた穴により、音を受け止める面積が減少する分と、鼓膜から耳小骨、蝸牛の卵円窓という順序で伝わってきた音の振動と、穿孔をすり抜けて直接正円窓に到達した音の振動とが位相のズレから、蝸牛内で互いに打ち消し合う、”キャンセリング効果”というもので生じます。

鼓膜穿孔の治療ですが、中耳炎によるものでも、外傷によるものでも、耳だれがあればその治療を行いながら、まずは経過をみます。といいますのも、鼓膜には再生能力があり自然閉鎖することも多いので、これに期待するのです。

ただし、およそ2〜3ヶ月みても縮小傾向のない鼓膜穿孔は、何らかの方法で閉じる必要が出てきます。その実際ですが、以前には鼓膜形成術、あるいは鼓室形成術という手術が必要でしたが、最近では症例は選ぶものの、より簡便な手術や外来での処置で閉鎖する方法も考案されてきています。当院では、外来での鼓膜穿孔閉鎖術を行っていますが、これについては、また次回にご紹介したいと思います。


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新しい鼓膜穿孔閉鎖術-ASET-について

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鼓膜に穴が開いてしまう病気としては、慢性中耳炎や鼓膜の外傷などがあります。自然に閉じる場合もあるのですが、鼓膜に穴が開いたままですと,ここから細菌が中耳へと侵入して耳だれが出やすくなったり、聞こえが悪くなったりします。
鼓膜の穴を閉じる方法として以前から行われていたのは、鼓室形成術や鼓膜形成術ですが、数週間の入院が必要であり、耳の周りの側頭骨を削ったり、鼓膜を張り直す材料として筋膜を採取したりしなければならず、必要性は分かっていても、なかなか気軽に受けるという性格のものではありませんでした。
また、数年前から耳内接着法という鼓膜形成術が普及してきました。この方法では、皮膚を切開するのは少しだけですみますし、入院期間も大幅に短縮あるいは日帰り手術も可能とあって、大分手術に対する敷居が低くなりました。
しかしながら手術であることには変わりなく、手術適応ありということで勧めても、皆が皆、希望するというものではありませんでした。
そして、耳内接着法よりもさらに簡便な方法として登場したのが、鼓膜穿孔閉鎖術です。これは鼓膜の再生を促すために、鼓膜穿孔の辺縁を機械的にあるいは化学的に少し傷を付けて、そこから細胞が伸びるように橋渡しをする材料を当てる方法です。外来で行え、患者さんへの負担が、肉体的にもコスト的にも非常に少ないというのが、何と言っても利点です。成功する確率は従来の方法に比べて低かったのですが、最近では改良が加えられて、成功する割合が増えてきました。

当院では、山形大学医学部耳鼻咽喉科・頭頚部外科教授の欠畑誠治先生が考案された自己血清とキチン膜を併用した自己血清点耳療法(autologous serum ear drops therapy: ASET) を行っています。
この治療法の実際を、簡単に説明します。
1.穿孔の辺縁に綿棒で硝酸銀を塗布します。
2.ベスキチンという、カニの甲羅から抽出した創傷被覆材を、穿孔の大きさよりも一回り大きめにカットして、穿孔を覆うように鼓膜の上に置きます。これが、細胞が伸びるための足場となります。
3.患者さん本人の血清と、抗菌剤を混合したものを点耳します。血清には増殖因子が含まれており、穿孔辺縁から細胞が伸びる時の栄養源となります。
4.自宅でも、1日3~4回点耳を行っていただきます。
5.1週間後に再診していただき、ベスキチンがずれていないか確認します。ずれていたら一旦外して、もう一度1~3を行います。
6.これを繰り返すことにより、穿孔が縮小、やがては閉じます。

欠畑先生によれば、この方法での穿孔閉鎖率は69%-82% と高いとのことです。しかも簡便かつ安全な方法なので、今後広く普及してくるものと思われます。
当院では、まだ始めたばかりですが2例中1例は1ヶ月程度で完全に穿孔が閉鎖。もう一例は比較的大きめの穿孔でしたが、半分程度に縮小してきています。まだまだ症例は少ないのですが、非常に期待の持てる方法という印象を持っており、今後も続けていきたいと思います。
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