鼻中隔とは?
左右の鼻腔(びくう)を隔てる壁を、鼻中隔といいます。鼻中隔は、基本的には凹凸がなく平らです。
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鼻中隔彎曲症とは?
鼻中隔の歪んだ状態が鼻中隔彎曲症であり、様々な症状が起こります。
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先ずは、鼻づまりですが、片側あるいは両側の鼻づまりを生じます。
日中鼻づまりを意識しない人でも、いびきや睡眠時無呼吸の原因となっていることもあります。
次に、嗅覚障害。鼻腔上方にある嗅神経に、臭いを含んだ空気が到達しにくくなって起こります。鼻炎を合併すれば、さらに臭いのセンサーの感度も低下します。
また、繰り返す鼻血の原因となることもあります。これは、鼻中隔が突出している部分が擦れやすくなって起こります。
その他には、鼻中隔が鼻腔外側の壁と接することにより、頭痛を起こすこともあります。
なぜ、鼻中隔は曲がるのか?
鼻中隔は表面は粘膜に覆われますが、内部は薄い板状の骨と軟骨が組み合わさって、芯のようになっています。![e0084756_21413929.jpg]()
骨と軟骨の間がズレたり、軟骨が歪んだりすると、鼻中隔が曲がります。
どこがズレるかによって、曲がり方は様々となり、くの字型、逆くの字型、L字型、逆L字型、S字、逆S字などとなります。
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鼻中隔彎曲症の治療は?
さて、治療ですが、これは手術に尽きます。ただし、鼻中隔彎曲症のある方、全てに手術が必要というわけではなく、症状の強さによります。手術適応となるのは、鼻づまりがひどくてほとんど口呼吸となっているような場合、睡眠時無呼吸を合併している場合、嗅覚障害、鼻中隔彎曲症が原因となっている頭痛や鼻血などで、色々治療しても良くならない場合、副鼻腔炎を合併している場合などです。
手術の実際
手術は、局所麻酔あるいは全身麻酔で行います。
また、細かい操作を確実に行うため、内視鏡を使って鼻の中をテレビモニターに拡大表示して行うのが、最近の主流です。
手術の実際
麻酔後、まずは鼻の入り口の皮膚と粘膜の境界を切開します。
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軟骨膜下、骨膜膜下を粘膜を破らないように注意しながら、丁寧にはがしていきます。
これにより、粘膜の下に隠れている骨と軟骨の継ぎ目が明らかになります。
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軟骨を骨から外して、反対側に退けます。
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軟骨との境界に沿って、骨の壁を取っていきます。
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これで、鼻中隔の芯になっている部分のうち、曲がっている部分が取り除かれて、真っ直ぐになります。
真っ直ぐになったら、粘膜を元に戻して、縫合します。
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他の手術法は?
ここでは、一番合併症の少ない方法として、軟骨を取らない方法を紹介しましたが、他には、軟骨をくりぬく方法や、一旦軟骨を外してから再び戻す方法などがあり、鼻中隔の曲がりの程度、曲がっている場所などにより選択されます。
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左右の鼻腔(びくう)を隔てる壁を、鼻中隔といいます。鼻中隔は、基本的には凹凸がなく平らです。

鼻中隔彎曲症とは?
鼻中隔の歪んだ状態が鼻中隔彎曲症であり、様々な症状が起こります。

先ずは、鼻づまりですが、片側あるいは両側の鼻づまりを生じます。
日中鼻づまりを意識しない人でも、いびきや睡眠時無呼吸の原因となっていることもあります。
次に、嗅覚障害。鼻腔上方にある嗅神経に、臭いを含んだ空気が到達しにくくなって起こります。鼻炎を合併すれば、さらに臭いのセンサーの感度も低下します。
また、繰り返す鼻血の原因となることもあります。これは、鼻中隔が突出している部分が擦れやすくなって起こります。
その他には、鼻中隔が鼻腔外側の壁と接することにより、頭痛を起こすこともあります。
なぜ、鼻中隔は曲がるのか?
鼻中隔は表面は粘膜に覆われますが、内部は薄い板状の骨と軟骨が組み合わさって、芯のようになっています。

骨と軟骨の間がズレたり、軟骨が歪んだりすると、鼻中隔が曲がります。
どこがズレるかによって、曲がり方は様々となり、くの字型、逆くの字型、L字型、逆L字型、S字、逆S字などとなります。

鼻中隔彎曲症の治療は?
さて、治療ですが、これは手術に尽きます。ただし、鼻中隔彎曲症のある方、全てに手術が必要というわけではなく、症状の強さによります。手術適応となるのは、鼻づまりがひどくてほとんど口呼吸となっているような場合、睡眠時無呼吸を合併している場合、嗅覚障害、鼻中隔彎曲症が原因となっている頭痛や鼻血などで、色々治療しても良くならない場合、副鼻腔炎を合併している場合などです。
手術の実際
手術は、局所麻酔あるいは全身麻酔で行います。
また、細かい操作を確実に行うため、内視鏡を使って鼻の中をテレビモニターに拡大表示して行うのが、最近の主流です。
手術の実際
麻酔後、まずは鼻の入り口の皮膚と粘膜の境界を切開します。

軟骨膜下、骨膜膜下を粘膜を破らないように注意しながら、丁寧にはがしていきます。
これにより、粘膜の下に隠れている骨と軟骨の継ぎ目が明らかになります。

軟骨を骨から外して、反対側に退けます。

軟骨との境界に沿って、骨の壁を取っていきます。

これで、鼻中隔の芯になっている部分のうち、曲がっている部分が取り除かれて、真っ直ぐになります。
真っ直ぐになったら、粘膜を元に戻して、縫合します。

他の手術法は?
ここでは、一番合併症の少ない方法として、軟骨を取らない方法を紹介しましたが、他には、軟骨をくりぬく方法や、一旦軟骨を外してから再び戻す方法などがあり、鼻中隔の曲がりの程度、曲がっている場所などにより選択されます。
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